
圧巻の棚田数を誇る、棚田の聖地
三重県の中でも南に位置する、熊野市丸山には日本最大級の棚田があります。
日本の棚田百選のひとつで、棚田の聖地『丸山千枚田』と呼ばれています。
標高736mの白倉山に広がる田の枚数が1340枚もあり、見下ろせる棚田の数が日本一を誇ります。
今も地元の人が米作りを行い、棚田を大切に守っています。
丸山千枚田の歴史背景
もともとは関ヶ原の戦いの功により紀伊に造られ、約2240枚の棚田があったと記録されているそうです。
しかし昭和40年代半ばを過ぎたころから、過疎化・高齢化によって耕作面積が減少してしまいました。
平成初期には500枚程度にまで減少してしまったこともあるのです。
そこで、この歴史的文化景観である千枚田をこのまま無くすわけにはいかないと、地元住民により千枚田の復旧作業が始められました。
丸山千枚田保存会を結成したり、棚田オーナー制度を導入することで現在の1340枚まで回復したという経緯があります。
有名な言葉として、「一枚足りないと思ったら、足元に置いていた笠の下に隠れていた」というほど田が狭く、機械が入らないのですべて手作業で復旧が行われたといわれています。
地元の方が力を合わせて守ってきたというのが素晴らしいですね。
曲線美が美しい日本一の棚田
まるで地図の等高線が描かれているかのような棚田は、見た瞬間震えます。
日本一の棚田は伊達ではありません・・・!
棚田は時間帯、時期によって大きく姿を変えます。
日中の美しい緑も見応えがありますし、夕日の朱く染まった棚田も本当にきれいです。
また、田に水を張る5~6月頃と、収穫前の9~10月では棚田の様子が違うためどちらも見に行く価値があります。
景色を見るのにオススメなのは展望台です。
あまり知られていませんが、熊野古道の一つ「通り峠道」に展望台があります。
ですが展望台までの道のりは結構険しいです。
約20分くらいの山道を歩くことになりますので注意してください。
参道の石にはコケも生えていますので、滑りにくい靴で行くようにしましょう。
大変ですが、展望台から見下ろす棚田の風景はとても美しいのでぜひ登って欲しいと思います。
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