三重県の津市にある創業明治8年、140年以上続く老舗のうなぎ屋『つたや』は、私が今の旦那さんとはじめて旅行に行って、はじめて食事をした思い出の場所です。
正直、行くまでは津がうなぎで有名であることなど全然知らなかったのですが、実は「ひつまぶし」、発祥は名古屋ではなく三重県津市だと言われているのだとか。
諸説は色々あるようですが、津市では、硬くて質の悪いうなぎを、客にそのまま出せなかったため、細かく刻んで大きなお櫃に入れてかきまぜ「賄い料理」として食べていたことが始まりとされているそうです。
それまでは「ひつまぶし」は名古屋が発祥の地と思っていた私には目から鱗でした。
つたに覆われた老舗の風格漂う外観
名前の通り、つたに覆われている年季の入った建物が『つたや』の外観です。
少しだけ入るのを戸惑いましたが、すぐにこういった雰囲気の店こそ名店に違いないと、階段を上っていきました。
すると、階段の途中あたりからうなぎのタレを焦がしたような香ばしい匂いがしてきます。
「この匂い、きっと美味しいお店に違いない」、そう私たちは確信して扉を開けました。
10席ほどあるカウンター席にテーブル席とお座敷席が7卓ほどある店内には、地元の常連客らしき家族連れが3組ほどいました。
うなぎ、ネギ、海苔の三食カラーのひつまぶし
お昼には少し遅い時間だったこともあり、私たちは、すぐにお座敷の席に案内されました。
メニューにはうなぎ丼、ひつまぶしなどがありましたが、「ひつまぶし」発祥の地ということを聞いてしまった以上、この「ひつまぶし」を注文しないわけにはいきません。
そこで、私は「ひつまぶし」を注文し、旦那さんはうなぎ丼(上)を注文しました。
うなぎ丼の並・上・特上の違いは鰻の量の多さにあります。
ちなみにうなぎ丼(上)は、男性でも満足できるほどの、うなぎ、ご飯のボリュームです。
そして、しばらくすると、「ひつまぶし」がやってきました。
炭火で焼かれたうなぎの上にネギと海苔がばさっと乗っかっています。
タレの茶色とネギの緑、おまけに海苔の黒が加わり、まさに食欲をそそる三色カラーの登場です。
見た目からしてめちゃくちゃテンションの上がる「ひつまぶし」といったところです。
この店のひつまぶしは、すでに薬味がかかっているので、半分くらいまでそのまま食べすすめ、残り半分をお茶漬けにして食べるのが基本の食べ方のようです。
ですが、炭火で焼かれたパリッとした香ばしいうなぎ。
いくら小さく刻んでいるからといって、お茶漬けにするにはもったいなく、全部そのままで食べきってしまった私でした。
タレ自体がそんなに甘すぎないので、お茶づけにせずとも全部そのままでいけちゃうほど美味しいのです。
旦那さんの頼んだうなぎ丼(上)も、皮がパリッと中はふわっとして美味しかったです。
そして食べ終わって、二人で店の階段を降りていく途中、私のジーパンのボタンがパチっとはじけ飛ぶハプニングが!
その時の旦那さんの大爆笑ときたら、今でも忘れられません。
休日に少し遠出して、老舗の美味しい「ひつまぶし」をお腹いっぱい食べてみませんか。
うなぎ料理 つたや
住所 :〒514-0028 三重県津市 東丸之内22−9
営業時間:11:00 〜 21:00
定休日 :火曜日
駐車場 :有り(6台 駐車券サービスあり)
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