ココナッツオイルには大きく2つの種類があります。
- RBDココナッツオイル
- バージンココナッツオイル
この2つです。
オリーブオイルもそうですが、同じココナッツオイルなのに「○○オイル」とそれぞれ表記されていますよね。
よく見かけるのは次の3つあたりでしょうか。
- ココナッツオイル
- バージンココナッツオイル
- エクストラバージンココナッツオイル
私は「バージンココナッツオイルとエクストラバージンココナッツオイルの違いは何??」という疑問からでしたので、それについても後から説明しますね。
気になっているのは、ココナッツオイルの種類やバージンココナッツオイルについて調べていると、「RBDココナッツオイルは体に良くないからダメ」といった情報を目にすることです。
でも、そんなことないですよ。
バージンココナッツオイルは体に良い。だからバージンじゃないRBDココナッツオイルは体に良くない(はず)。そんな暴論に思える情報すら見かけます。
なので今回は、ココナッツオイルの正しい情報をお伝えできればなと思います。
ココナッツの国際コミュニティ「APCC」
ココナッツオイルについての情報は、実は日本にはあまり普及していません。
海外のモデルや女優がココナッツオイルを使っているというニュースが流れて、断片的な情報だけが一気に流れ込んできた印象です。
そんな中、ココナッツオイルの規格を定めようとしている団体があります。
それが「APCC」というコミュニティです。
アジア太平洋ココナッツ団体
世界標準としての規格は存在しないのですが、今、ココナッツオイルに関する定義として引用できるのはここくらいしかないと思います。
APCCの定めている情報をもとにココナッツオイルの種類を見ていきましょう!
RBDココナッツオイル
バージンココナッツオイルでないココナッツオイルは、RBDココナッツオイルと考えてもらって差し支えないです。
RBDとも何も書いていない、単に「ココナッツオイル」と表記されている場合もこれです。
RBDココナッツオイルの「RBD」は、
- Refined(精製)
- Bleached(漂白)
- Deodorized(消臭)
の頭文字からとっています。
おそらく、これらの日本語意味から伝わるイメージの問題だと思うのですが、人工的に着色したり匂いをつけていると勘違いされる方が多いみたいです。
漂白という表現を見ると洗濯などの漂白を連想してしまいますが、色を付けたり抜いたりしているわけではありません。不純物を取り除いて本来の白さを引き出すという意味です。
消臭も蒸気を使っているので、消臭剤を振り撒いているようなものではありません。
RBDココナッツオイルは、APCCではこう定義されています。
3. Definition
RBD stands for refined, bleached and deodorized coconut oil obtained from crude coconut oil which has been refined by neutralization with alkali, bleached with bleaching earth or activated car-bon or both and deodorized with steam; no other chemical agents being used.
日本語訳すると、こんな感じですね。
聞き慣れないのは漂白土ですが、食用油を精製するのに一般的に用いられるものです。
いくつかの情報サイトでは「RBDココナッツオイルは有害だ」くらいに記載されていることもありますが、有害なわけではありません。
RBDは化学処理が施されていると言い切っているのも嘘です。一部、製法によっては化学的精製がされるものはあり、それを指しているのかもしれませんが・・・。
バージン・エクストラバージンココナッツオイル
バージンココナッツオイルについては、APCCでこのように定義されています。
3. Definition
Virgin coconut oil (VCO) is obtained from fresh and mature kernel (12 months old from pollination) of the coconut (Cocos nucifera L.) by mechanical or natural means with or without the application of heat, which does not lead to alteration of the nature of the oil. VCO has not undergone chemical refining, bleaching or deodorizing.
日本語訳はこうなります。
「生のココナッツを使用している」とか「バージンココナッツオイルは乾燥させないから脱臭の必要もないよ」とかはAPCCの定義には当てはまりません。
RBDでは科学的精製を許容していますが、バージンココナッツオイルでは許容していないという違いがあります。
(※ だからといってRBDはすべて科学的精製をしているわけではありません。)
あと、バージンとエクストラバージンについては、明確な定義はありません。
エクストラバージンの方がグレードが高いとされていますが、現状ではメーカーが好きなようにつけられるものです。
APCCでの定義もないですので、どちらも同じと思ってしまってOKです。
RBD・バージンココナッツオイルを選ぶ基準
どうでしょうか。
RBDココナッツオイルとバージンココナッツオイルの違いが見えてきたでしょうか?
「何もないよりも『バージン』がついた方が、バージンよりも『エクストラ』がついた方が、なんかすごそう。」
この感覚ってやっぱりあるのも事実です。でも、せっかくなのできちんと理解してもらいたいです。
価格はバージンココナッツオイルの方が高いけれど、すべてが優れているからではなかったりします。
例えばRBDは消臭工程がありますが、これは良い悪いが決められるものではありません。
ココナッツの匂いがどうしても苦手だという人もいます。
お肉などの揚げ物には、ココナッツの香りが味の邪魔をすることもあります。
そういったところに重点を置く人向けにはバージンよりもRBDの方が適していますよね。
ですので、
- 価格や匂いが気になるならRBDココナッツオイル
- 科学精製がなく安心感を求めるならバージンココナッツオイル
といった選び方がよいのではないかと思います。
オーガニックや産地も考慮した選び方もまた紹介しますね!(Coming Soon!)
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